■【第1回】クイズ
- Question
Q1: イベント発生率が1%未満と極めて稀で、治療群と対照群のサンプルサイズがほぼ均衡している2値変数のメタアナリシスにおいて、バイアスが最も生じにくく安定した推定値が得られる手法はどれか?
- A. ランダム効果モデルにおける逆分散法
- B. 連続性補正を用いたMantel-Haenszel(マンテル・ヘンツェル)法
- C. Peto(ピート)法によるオッズ比の統合
- D. ログランク統計量を用いたハザード比の統合
Q2: 異なる測定尺度を用いた複数の研究結果(連続変数)を統合する際、標準化平均差(SMD)が用いられます。SMDにおける「標準偏差(SD)」の役割として最も適切なものはどれか?
- A. 各研究の平均差(MD)を標準化するための計算に用いられる
- B. 連続変数を順序尺度に変換するためのカットオフ値として機能する
- C. 研究間の重み付けのみに用いられ、効果量の計算自体には影響を与えない
- D. イベント発生率の稀な研究において、ゼロセル問題を補正するために用いられる
Q3: 連続変数のメタアナリシスにおいて、介入後の値(Post)とベースラインからの変化量(Change)が混在している場合の取り扱いとして正しいものはどれか?
- A. 効果量として標準化平均差(SMD)を用いる場合、両者を直接統合することが推奨される
- B. 効果量として平均差(MD)を用いる限り、両者を統合することに統計的な問題はない
- C. いずれの効果量を用いる場合でも、変化量は測定誤差を排除できるため優先的に統合すべきである
- D. 介入後の値と変化量は全く異なる概念を測定しているため、いかなる場合も統合は不可能である
- Answer
Q1: 正答: C
解説:
上記リンク先に記載の通り、イベント発生率が1%未満かつ群サイズに大きな不均衡がない場合、Peto法(Peto OR)が最も良好な特性を示し安定します。逆分散法は希少イベントにおいて大標本近似に基づくため推定が不安定になりやすく、Mantel-Haenszel法はイベント率が1%以上や群サイズが不均衡な場合に推奨されます。Q2: 正答: A
解説:
SMDでは、各研究の標準偏差(SD)は平均差(MD)を標準化するために用いられ、SDが小さい研究ではSMDが大きく推定されます。重み付けの計算「のみ」に用いられるのは、同一尺度を用いる平均差(MD)の場合です。Q3: 正答: B
解説:
平均差(MD)を用いる場合は、介入後の値と変化量を統合することに統計的な問題はありません(ただし読者の混乱を避けるためサブグループに分けることが望ましいとされます)。一方、SMDを用いる場合は、標準化に用いる標準偏差の持つ意味(時点の個人間変動か、個人内の変化量の変動か)が異なるため、両者を直接統合することは推奨されていません。
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