ゴールデンウィークも明け、少しずつ日常のペースが戻ってきた頃ではないでしょうか。
これから初夏に向けて気温の変化も大きくなってまいります。体調にはどうぞお気をつけください。
第9回目となる本クイズは、臨床試験報告に関する統合基準であるCONSORT 2010の更新版、CONSORT 2025の解説論文
『馬場亜沙美ら. CONSORT 2025 explanation and elaboration: updated guideline for reporting randomised trialsの和訳 (2). New Food Industry, 2025, 67(8): 447-470』の、臨床試験報告における透明性を高めるために新規追加された項目「Item 21d」から出題いたします。
【第9回】論文関連クイズ
- Question
CONSORT 2025 の Item 21d において、サブグループ解析に関する説明として、推奨されない、または誤解を招きやすいとされているものはどれですか?
- A. 交互作用の検定(test of interaction)を用いて、サブグループ間で治療効果の差を評価する
- B. 連続変数を恣意的なカットオフで分類し、片方の群だけ有意だったことを根拠にサブグループ効果があると結論づける
- C. 感度解析により、主要解析の結果の堅牢性を確認する
- Answer
【B】
CONSORT 2025 (Item 21d) では、サブグループ解析において、
- ・連続変数を恣意的なカットオフでカテゴリー化することで、標準誤差が過小評価されるため
- ・「片方の群では有意、もう片方では非有意」という結果だけで群間差(交互作用)があると判断すること
は、誤解を招きやすく、推奨されない方法とされています。
主な理由として、- ・連情報量が失われるため
- ・統計的検出力が低下するため
- ・カットオフが恣意的になりやすいため
- ・偽陽性(偶然の差)を生みやすいため
などが挙げられます。
そのため、CONSORT 2025 では、サブグループ間の違いを検討する際には、単純なP値比較ではなく、治療効果と連続変数との「交互作用」を回帰モデルで評価する方法がより適切であると説明されています。
今後もこの【論文関連クイズ】では、弊社執筆論文の要点をクイズ形式でお届けいたします。
次回もぜひお楽しみに!
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